農薬は致死濃度でなくても昆虫を減らす

10月25日付けで公開されたScience最新号に、Gandara他による「環境中での濃度における様々な農薬による昆虫に対する致死未満の影響(Pervasive sublethal effects of agrochemicals on insects at environmentally relevant concentrations)」が掲載されていました。
Editor's summaryが農薬問題を的確にまとめていました。

現代の昆虫個体群は、殺虫剤、除草剤、殺菌剤などで構成される農薬の混合物にさらされています。これらの化合物の多くは単独で、そして致死性についてのみ試験されてきましたが、自然界では単独で存在することはなく、また動物に対して死亡率のみを通じて影響を与えるわけではありません。Gandaraらはショウジョウバエモデルを用いて1000種類以上の農薬をスクリーニングし、これらの分子の大半が致死量以下のレベルで行動に影響を与え、さらに多くの農薬が急性曝露後の生存を損なうことを発見しました。彼らが現実的な野外レベルで農薬を組み合わせたところ、幼虫の発育、行動、および繁殖に広範な変化が観察されました。これらの結果は、致死量以下のレベルであっても、農薬への曝露が昆虫個体群に影響を与えていることを示唆しています。 —Sacha Vignieri

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adu0446

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