日本学術会議による報告書「外来害虫・病原体・雑草による作物生産被害の現状と対策」のポイントがホームページに掲載されています。
「2.報告の内容 (4) 植物保護における農薬開発の方向性と化学農薬の利用」にこう書かれています。
天敵や物理的手段だけでは温暖な日本において病害虫を防除するのは困難である。
日本では主食の米にネオニコチノイド(主にジノテフラン)やスルホキサフロル(PFAS農薬)などの浸透性殺虫剤が空散されています。水田にまくので、田から流出した殺虫剤が河川を汚染し、水道水にも混入します。それも「温暖だから仕方ない」のでしょうか?
さにあらず。熱帯に位置し、世界第3位の米生産国であるインドネシアでまかれるネオニコチノイドは、日本よりはるかに少ないのです。
総合的病害虫管理(Integrated Pest Management (IPM))を意識した、化学農薬と非化学防除手段を併用した病害虫防除試験への対応は遅れており
インドネシアでも「緑の革命」で農薬を多用したことで、害虫が抵抗性をつけて、壊滅的な被害が出ました。この時インドネシアでは農薬多用をやめ、総合的病害虫管理に舵を切りました。これに対して日本では、害虫が抵抗性をつけると新たな農薬を売り、それも効かなくなると別のを開発して売るというイタチごっこを続けてきたため、学術会議報告書が自白しているように、総合的病害虫管理がインドネシアよりはるかに遅れているのです。
今の日本は農薬使用で見る限り、開発途上国のインドネシアより、環境後進国です。
以上の議論は国際誌で公表しました。下記からフリーでダウンロードできます。
英語が苦手な方は、お使いの生成AIで和訳してもらってください。私自身やってみましたが、それほど誤訳はありませんでした(Perplexityを使いました)。
以下は、和訳の一部です。
・平均すると、インドネシアの稲作農家は生育期あたり2~4回殺虫剤を散布しており、全作物を対象とした殺虫剤消費量は2014~2023年に年間平均163,868トン、全農薬使用量は7 kg/haで、日本の約半分である(FAO, 2025)。
・国内第3位のコメ生産県である秋田では、ネオニコチノイド濃度が最大1.9 μg/Lに達した(Luo et al., 2026)。浅層および深層地下水からもネオニコチノイドが検出されており、それぞれ最大0.1 μg/Lおよび0.07 μg/Lであった(Putri et al., 2025a)。揮発性が低いにもかかわらず空中散布が広く行われていることから、日本では雨水中からも最大0.00079 μg/Lのネオニコチノイドが検出されている(Putri et al., 2025b)。
・インドネシアにおけるトビイロウンカのイミダクロプリド抵抗性レベルは、日本で報告されているものより低い水準にとどまっている。