里山の二次林を公園で再現

キンラン・ギンランは、かつて里山の二次林に広く生育していました。しかし燃料としての利用が減ると林が管理されなくなり、樹木が密生して林床に光が届きにくくなりました。こうして「明るい林内」という、この2種が育つのに欠かせない環境が失われていきました。

さらに、キンラン・ギンランは一般的な植物に比べて菌根菌との共生への依存度が高く、共生相手であるコナラ・カシ類の減少も追い打ちをかけました。現在では両種とも絶滅危惧種に指定されています。

そのキンラン・ギンランが、自宅から歩いて行ける公園で今まさに見頃を迎えています。

どちらの公園も中央部は芝生が広がり、その周囲にはナラ科の樹木が植えられていて、その林床に花を咲かせています。

里山とは縁遠いつくば市の市街地であっても、ブナ科の樹木が植わっているだけでキンラン・ギンランが育つのです。ブナ科といえばドングリの木ですから、同じ木の実を秋には子どもたちが拾って遊んでいます。

絶滅危惧種の保全というと大規模な自然再生事業が思い浮かびますが、こうした事例を見ると、ちょっとした工夫や環境づくりで充分なケースも少なくないのかもしれません。