下記は東京大学による、自然環境学専攻が起こした不祥事の解説です。
2-5 大学院教育上の問題と対応 | 大気海洋研究所50年史
東大における空前絶後の入試漏洩により、自然環境学専攻の信用は地に落ちました。そんな中この専攻は、懲戒解雇された教員が指導するはずだった学生1名の指導を私に依頼しただけでなく、まだ大学に移って1年しか経っていない私に、有無を言わせず入試委員を押しつけました。この年の入試委員は環境系の世話役も当たっていて、他専攻委員からの冷たい視線の中で奮闘し、専攻の名誉挽回に努めました。
入試漏洩を起こした教員はセクハラも行っており、自然環境学専攻はハラスメントについても「二度と起こさない」との重大な決意で対処しなければならない立場でした。少なくとも私はそう思いましたし、他の教員も同様だと思ったので、受験者が増えるよう様々な提案をして回復に貢献しました。
ところがこの専攻の教授達は、後日、教員による学生へのパワハラが起こっても毅然とした態度をとらず、後任を引き受けた私が「ハラスメントを行った教員の現時点での復帰は、被害学生の心理的負担が大きい」と発言したことを「誹謗中傷」と決めつけました。
さらには、私の定年後も、名誉教授への推薦を先延ばしにするという異様さです。
私の経験では、名誉教授への推薦は「教授懇談会」と呼ばれる、基幹教授だけからなる記録を残さない会議で検討します。基幹講座の教授は現在5名です。
この5名全員が異様ではないと思いたいところですが、1名もしくは複数名の異様な主張を説得できない集団であることは、確かです。つまり、またセクハラやパワハラが起こっても、誰かが強く隠ぺいを主張したらそれがまかり通り、学生は救済されない可能性大です。
東大のガバナンスが前職の産総研くらいしっかりしていれば、この専攻のような部門は、トップの判断で改組になっていると思います。「国際卓越研究大学」に選ばれるためにも、不祥事がうまれやすい「専攻の自治」という考え方は、リセットした方がよいと思います。