東京大学新領域創成科学研究科の教授が懲戒処分を受けたと報道されていました。
発端は2024年の毎日新聞の記事とのことでした。
冒頭の記事を読んだとき、「ソースコード」の意味が分からず調べてみました。ウェブページの見た目や構造を指定している裏側の設計図のようなもので、画面には表示されない文字列も含まれています。たとえば検索エンジン対策として、ページのタイトルやキーワードをソースコードに書き込んでおく、といった使い方が一般的だそうです。
問題は、中国政府の検閲システムがこのソースコードの中身まで読み取って検閲している、という点です。つまり、画面上には何も表示されていなくても、ソースコードの中に検閲対象のキーワードが存在するだけで、中国国内からはそのページ自体が閲覧できなくなってしまいます。2024年の毎日新聞の記事は、まさにこの仕組みを前提に、「六四天安門」という文字列がソースコードに埋め込まれたことで、中国人受験生が入試情報にアクセスできなくなった可能性を報じていました。
東大が当該教授を処分したことは、中国政府によるこのような言論統制行為を容認することにつながるような気がしました。「政治的検閲に屈した処分」と捉えるか、「政治的意図によって受験生のアクセス機会を不当に阻害したことへの公正な処分」と捉えるかで評価が真逆に分かれます。
そこで改めて、発端となった2024年の記事がどのような伝え方をしていたのかを見返すと、「不当な留学生排除・アクセス障害という実害の告発」というジャーナリズムの視点を強く押し出したものだったようです。マスコミが最初にこういった報道をしていたことを踏まえると、東大としても対応せざるを得なかったのだろうと思います。わずか3日の出勤停止という処分は、東大なりの「大人の対応」だったのかもしれません。。