日本の共通テストは科挙の轍を踏んでる?~「学歴系YouTuber」動画炎上事件

「学歴系YouTuber」の動画が炎上し、動画は削除され、謝罪文がXに投稿されたそうです。

このYouTuberのXは下記です。

高田ふーみん【wakatteTV】 (@tigakukirai) / X

「学歴は信用なり」とありますが、彼にとっての「学歴」とは、共通テストの点数と偏差値をリンクさせた、日本に特有の序列を土台としたものらしく、動画のタイトルも「【入試ラクすぎ?】国公立最下位!?」というものでした。

共通テストのように、マークシートで全国一律・一斉に行う一次試験を最初に受けたのは、昭和35年生まれの世代です。当時の現役高校3年生から、この制度が始まりました。

私はちょうどこの世代です。高校2年の夏にアメリカの高校の3年に編入し、卒業証書をいただいて帰国しました。かつての同級生たちが高校3年に進学して受験勉強に励む中、私は高校2年に復学することになりました。

かつての同級生のように受験勉強だけに費やす1年間を過ごすのは気が進まず、いろいろ調べたところ、国立大学の中ではお茶の水女子大学と東京大学が、アメリカの卒業証書でも受験できることが分かりました。そこで受験勉強をほとんどせずに共通一次試験を受けたところ、合計1000点の半分にも届きませんでした。ただ、その年はたまたま東大志望者が少なく足切りがなかったため、そのまま二次試験に進み、文科Ⅲ類に合格することができました。

留学先のアメリカにも、一次試験に近いものはありましたが、SATのように何度でも受験でき、その中で一番よい結果を志望校に提出できる仕組みでした。それに比べると、一発勝負でマークシートによって選抜する日本の制度は、まるで科挙のようだと当時から感じていましたし、こうした仕組みを考えた当時の官僚の発想には、正直なところ疑問を持っていました。

今回の炎上動画に限らず、私自身がこの3月に定年を迎えたことを考えると、今、現役で国公立大学に勤めている教員の大半は、共通一次試験のような選抜システムでふるいにかけられてきた世代だということになります。日本の科学力が衰退してきた一因には、こうした選抜のあり方も大きく関わっているのではないかと、私は思っています。

科研費倍増なんて目先の対策で、何とかなることではないでしょう……